就職時に求められる技術力

看護師が就職時に求められるスキルは、就職前まで学生であったなら基礎力が求められます。就職した病院ごとに指導役として付いてくれた先輩看護師を見習い、その基礎力を磨いて看護師としての技術力を上げていくことになります。すでに看護師としてのキャリアがあれば臨機応変にその場に対応出来る技術力も求められます。そこに判断力などが加わることで、即戦力として認められることになります。キャリアがある看護師ほど、求められるスキルは高いものになります。復職の際には、きちんとした研修がある病院を探すとさらなるキャリアアップに繋がります。プロの目で見て、求められるスキルの代表を挙げてみましょう。

「テクニカルスキル」
専門的な技術と技能、そしてそれらを支える知性・理解力を指します。

「コンセプチュアル・スキル」
課題を解決に導き改善する能力、柔軟な臨床判断能力を指しています。

「ヒューマン・スキル」
対人関係能力のことです。

出典 Nursing-Plaza.com 杏林大学医学部付属病院 看護部長 道又元裕氏インタビューより 抜粋 2012年6月

上記の3つについては、新人もベテランも関係なく備えて欲しい能力だと書かれています。ですが、身につけるために優先順位があることも合わせて書かれており、新人であれば「テクニカルスキル」を優先すべきと言われています。看護師の技術力は勤務先で伸ばすことが出来ます。事務系の仕事のように出向などがない分、安定して同じ職場で看護師としての技術力を磨くことが出来ます。就職の際に、研修の実績なども考慮しておくと、厳しい現場に身を置きながら患者、病院や施設側から求められるスキルを身につけていくことが出来るのではないでしょうか。勤務する場所の状況に応じて、伸ばせるスキルには違いが出ることも考えられますし、夜勤を通じて得られるものも大きいでしょう。新人であればあるほど、働き方を考える必要があり、まず看護師としてのスキルアップを目標に勤務先を選ぶといいでしょう。

転職することになった場合、即戦力として魅力がなければ採用はむずかしくなります。もちろん、未経験者歓迎としている病院や施設も増えて来ましたが、本来ならすでに終えているはずの研修をそこからスタートすることになります。それでは、即戦力とは言えません。まず看護師として働く意識を強く持ち、患者の立場に立って必要な技術力を身につけることを大前提に就職活動を行うといいのではないでしょうか。就職1年目、2年目の病院は勤務先でもありながら学び舎でもあります。いえ、勤務先は一生の学び舎になるかもしれないのです。看護のエキスパートを目指して看護師としての意識、技術力の向上に勤めたいですね。認定看護師や専門看護師など、他に取得出来る資格もあります。看護師の資格取得がゴールではないということも踏まえ、スキルの向上への意識を高めていきましょう。